データ駆動型高分子材料研究の最前線
日時 | 2023年3月28日 (火) 13:00-17:50 |
開催方法 | ウェブ開催(Zoom) |
概要 | 材料データとデータ科学・計算科学を融合した材料研究の新しい形態「マテリアルズインフォマティクス」(Materials Informatics:MI)に大きな注目が集まっています。MIでは、機械学習を適用してデータのパターンを読み解き、広大なデザインスペースから所望の特性を持つ新材料やその作製方法を予測します。ここ数年間でMIの技術は材料研究のさまざまな領域に浸透し、実際に多くの新材料が発見されてきました。しかしながら、高分子材料のMIの普及は、他の材料系に比べると大幅に遅れています。MIにおいて最も重要な資源は言うまでもなくデータです。しかしながら、高分子材料研究では、データ駆動型研究に資する体系的なオープンデータを創出しようという動きが極めて低調です。また、プロセスに依存する高次構造の多様性や階層性、不均質で複雑な材料構造など、高分子材料に特有の問題の難しさがあります。 このような現状を打破するために、産学の研究者らが組織の垣根を越え、高分子材料のオープンデータを共創しようという取り組みが始まっています。また、限られたデータの壁を乗り越えるために、大規模シミュレーションデータと量的に限られた実験データ、多様な異種材料データセットを統合解析するための統計的機械学習の研究を進めています。これら最新の研究成果を皆様に知っていただくとともに、データ駆動型高分子材料研究の将来像、克服すべき課題、問題解決への道筋を再考・議論する場を提供することを目的とし、本シンポジウムを開催いたします。 |
プログラム | 13:00-13:10 挨拶・イントロダクション 吉田 亮(統計数理研究所)13:10-13:55 高分子物性データベースおよび自動計算ライブラリRadonPyの開発と転移学習の実践 林 慶浩(統計数理研究所)
13:55-14:25 ルールベース重合反応モデルによる高分子仮想ライブラリの構築と評価
<休憩>
14:35-15:05 実験計画法による高分子物性計算と機械学習の融合 林 慶浩(統計数理研究所)
15:05-15:35 アフィン型転移学習によるシミュレーションと実験のキャリブレーション
15:35-16:05 分子動力学法による高分子のガラス転移現象に関する調査
<休憩>
16:15-16:45 RadonPyを用いた高分子材料の熱伝導率における延伸倍率依存性の検討
16:45-17:15 実験データと計算データを組み合わせた高分子溶液相溶性のマルチタスク学習
17:15-17:45 データ駆動型高分子材料研究ロードマップ:限られたデータの壁を乗り越えるために
17:45- クロージング
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参加申し込み |
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締め切り | 定員に達し次第終了 |
主催 | 統計数理研究所 ものづくりデータ科学研究センター |
後援 |
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お問い合わせ | radonpy_office [at] grp.ism.ac.jp
上記の[at]を@に置き換えてください. |